子育てコラム

子どものコミュニケーション能力を育てるには、どうしたらいい?
~親が聞き上手になって、子どもの会話を引き出してあげましょう~

最近、スマホやゲームなどの影響もあって、人とのコミュニケーションが苦手なお子さんが増えているようです。子どものコミュニケーション能力を育てるには、どうすればいいのでしょうか。実はそこには、赤ちゃんの頃からの親の関わり方が大きく影響しています。

●聞き上手の親から、子どものコミュニケーション能力が育つ

子どもは1歳ぐらいになると自己主張が生まれ、「言葉で何かを伝えたい」という気持ちが芽生え始めます。そのときに、親が聞き上手になって子どもの話を引き出してあげることによって、子どもはコミュニケーション能力を育てていくことができます。

聞き上手といっても、けっして難しいことではありません。たとえばママがキッチンで食事を作っているときに、子どもが何かを話しかけてきたら、用事の手を止めてきちんとその話に向き合ってあげるだけでいいのです。

子どもの近くに行ってあげて、顔を見て最後まできちんと話を聞いてあげましょう。たとえ子どもが何を言っているのかよくわからなくても、理解しようとして聞いてあげることが大切です。

●子どもの気持ちに寄り添ってあげることが大切

よくありがちなのが、家事で忙しいときに子どもが話しかけてきて、「ふ~ん、そう」というように生返事をしてしまうことです。親は「返事をしたからいいだろう」と思っていても、子どもは真剣に聞いてくれていないことを見抜いてしまうので、これではコミュニケーション能力は育ちません。

たとえ予定していた家事の時間が多少延びてしまっても、「そう、それは楽しいねぇ」というように、子どもの気持ちに寄り添って話を聞いてあげることが大事です。十分に聞いてもらえると、子どもは心から満足して、次もまた話すようになるでしょう。

●「伝えたい」「わかってほしい」という気持ちが、コミュニケーションの出発点

1~2歳ぐらいまでは、たとえば「シューシュー」というように、「何を言っているのだろう?」と思うような言葉を発することがよくあります。でも、子どもが何かを一生懸命伝えようとしているときは、「そうなの?すごいねぇ」というように、わからないながらも相槌を打ちながら聞いてあげましょう。

そうやって聞いているうちに、実は「シューシュー」が大好きな電車の名前であることが、わかってきたりします。そのときは親としてもとても嬉しいですし、子どもは子どもでわかってくれたことが嬉しくて、「もっと話したい、伝えたい」と思うようになります。

もともと言葉というのは、誰かに「伝えたい」「わかってほしい」と思ったときに発するもの。その気持ちが伝わったときにコミュニケーションが生まれ、成長するにつれて相手の気持ちも理解しようとするようになります。

親が聞き上手になって、そういう体験を何度もさせてあげることで、自然とコミュニケーション能力の高い子どもに育っていくことでしょう。

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