子育てコラム

楽しい場面は明るく、悲しい場面はしんみりと
~子どもの心に響く、絵本の読み聞かせのポイント~

子どもの情緒を育み、親子の絆を深めるために欠かせないのが、「絵本の読み聞かせ」です。でも、ただ「絵本を読んであげればいい」という気持ちで読むのと、読み聞かせのコツをつかんで読んであげるのとでは、子どもの感じ方がまったく変わってきます。そこで、子どもの心に響く絵本の読み聞かせのポイントをご紹介します。

●絵本は何歳から読んだらいいの?

「赤ちゃんのうちは絵本を読んでも理解できないから、2歳ぐらいになったら読み聞かせをしよう」と考えるママもいるのですが、けっしてそんなことはありません。たとえ言葉がわからなくても、赤ちゃんはママが読む絵本の心を感じ、ママが話しかけてくれることをとても喜んでいます。

胎教に熱心なママの中には、赤ちゃんがお腹にいるときから、読み聞かせをしている人もいるほどです。「絵本を読んであげる」という気持ちではなくても、赤ちゃんとコミュニケーションをとる時間を作るつもりで、読んであげると良いでしょう。

●楽しい場面は明るく、悲しい場面はしんみりと、抑揚のある表現が大切

絵本の読み聞かせをする上で、とても大切なのが“抑揚”です。楽しい場面は大きな声で明るく、悲しい場面は小さな声でしんみりと、物語の流れに合わせて声の強弱をつけて読むと、子どもは物語の世界にどんどん引き込まれていきます。

抑揚だけでなく、そのときにママがどんな表情をするかというのも、意外と重要です。たとえば「よかったね!」と喜ぶような場面があれば、笑顔いっぱいにお話をしてあげると、子どもは一緒になって「よかったなぁ」と感じます。

叱るような場面があったときには、ママがプンプンと怒った顔で話をすると、子どもは主人公と同じ気持ちになってショボンとします。そういった心の揺れと共に物語が進んでいくと、子どもは喜びや悲しみ、怒り、希望といった感情を持ってストーリーを聞くことができ、ラストシーンでは感動や気づきを得ることができるのです。

●ママとの触れ合いが感じられるよう、絵本を読む位置にも工夫を

絵本を読むときに、お子さんはどんな位置にいますか?ママの正面ですか?それともママの横でしょうか。

夜寝るときに絵本を読む場合は、ママが座ったまま絵本を読むよりも、寝ながら一緒に読んであげた方が、子どもはママとの触れ合いを感じることができます。ソファに座って読むときは、子どもを膝の上に乗せて読んだり、隣に座って読んであげると良いでしょう。

このように、親子でスキンシップをしながら絵本の読み聞かせをすることで、子どもはママの愛情を感じ、安心して絵本の世界に入っていきます。

「絵本を読むのはちょっと苦手」というママも、まずは子どもとのコミュニケーションを大切にしてあげて、親子で一緒に絵本の世界を楽しんではいかがでしょうか。

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