子育てコラム
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子どもは3歳ぐらいになると、すぐにバレるような可愛いうそをつき始めます。そんなときに、「うちの子も、うそをつけるほど成長したのねぇ」と言えればいいですが、なかなか普通はそんな気持ちになれないものです。
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子どもがうそをつくのは、いったいなぜなのでしょうか。そして子どもがうそをついたときに、ママはどう対応すれば良いのでしょう。
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●子どものうそには、メッセージが隠されていることが多い
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幼児期の子どもがうそをつくときは、何らかのメッセージが隠されているケースが多いものです。よくあるのが、ママの気を引きたくてつくうそです。たとえば下の子が生まれたばかりで、ママが下の子ばかりに気を取られていると、上の子はわざと「お腹が痛い!」とうそをついてママの気を引こうとします。
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そうかと思うと、ときには自分が見た絵本の主人公になり切ってしまい、「お菓子をいっぱい食べたの」などと、いかにも現実のような作り話をすることもあります。また、おもちゃを壊してしまったりすると、「僕じゃない!」とうそをついて自分の身を守ろうとすることもあります。
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いずれも、子どもの成長過程で自然に出てくる可愛いうそなのですが、ママとしては「うそをつくのが平気な子になってしまったらどうしよう」と、心配になることもありますね。
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●うそをついたことがわかっても、頭から叱るのはNG。
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子どもがうそをついたことがわかると、「ダメじゃないの!うそをついたりしたら」と、思わず大声で叱りたくなってしまいますが、そこはママとしてちょっと我慢が必要です。子どもがうそをついても、頭から叱ってしまうと、子どもは自分の身を守ろうとしてさらにうそをつくこともあるからです。 実は子どもがうそをついたときに、ママがどんな対応をとるかというのは、成長して大人になったときの性格や能力にも影響してきます。
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たとえば空想から出るうそは、子どもにとって“ごっこ遊び”のようなものなので、豊かな想像力を育む上でとても大切です。そのときに「うそはダメでしょ!」と叱ってしまうと、子どもの想像力も止まってしまいますが、温かい目で見守り話に加わってあげれば、子どもは喜んでどんどん想像力を膨らませるでしょう。
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●大事なのは、次から同じうそをつかないようにすること
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ママの気を引こうとしてつくうそは、やはり子どもが“寂しい”というサインを出している証拠です。その場合は、たとえば1日に1回だけママと上の子だけの時間を作るなどして、「自分もママに愛されている」という実感をもたせてあげることが大切です。
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ちょっと心配なのは、おもちゃを壊したときに「僕じゃない!」というような、見え透いたうそですね。でも、これも「おもちゃが壊れちゃったの?悲しかったね。怪我はしなかった?」というように、子どもを思いやる気持ちをママが示してあげましょう。そうすると、子どもの口から自然に「ごめんなさい」という言葉が出てくるようになります。
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大切なのは、「うそをついたことを謝らせること」ではなく、「自分は悪いことをした。次からは同じうそをつかない」と、子ども自身が気付くことです。そして、「自分はママに愛されている」と、心から実感させてあげることが大切ですね。