マタニティコラム
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妊娠中や出産直後に「何となくイライラする」「ちょっとしたことで泣きたくなる」というようなときは、もしかしたらマタニティブルーかもしれません。マタニティブルーに陥ってしまったときは、夫婦喧嘩や職場トラブルにならないよう、くれぐれも注意が必要です。
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では、もしマタニティブルーになってしまったら、いったいどのようにして乗り越えたらいいのでしょうか。
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●マタニティブルーって、そもそもどうして起きるの?
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体の中にはインスリンやアドレナリンなどのさまざまなホルモンがありますが、妊娠をすると女性ホルモンの「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」のバランスに、急激な変化が起こります。
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このようなホルモンのアンバランスが主な原因となって、理由もないのに不安になったり、悲しくなったり、イライラして落ち着かなくなったりするのが、マタニティブルーです。人によっては、家事や仕事をする気力がなくなったり、そんな自分がいやで落ち込んでしまったりする人もいます。
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●マタニティブルーは誰にでも起こること。前向きな気持ちで乗り越えましょう
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マタニティブルーは、けっして特別なことではありません。プレママの半数ほどが経験するという、ごく一般的な妊娠中の症状なのです。
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心の病気のように長期間続くものではなく、一過性のものなので、そのことに罪悪感を覚えないことが大切です。「今はイライラしているけれど、これはホルモンバランスのせい。しばらくしたら落ち着く」と思って、前向きな気持ちで乗り越えましょう。
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そして、その次に大切なのが、周囲とうまくやっていくことです。 マタニティブルーに陥っていると、つい夫婦喧嘩をしてしまったり、職場でトラブルを起こしてしまったりしがちです。
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そのようなことにならないよう、夫や職場の人たちにも自分の状況を伝え、理解を促すことが必要です。
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●マタニティブルーを上手に乗り越えるためのコツ
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マタニティブルーを上手に乗り越えるためには、気軽に何でも話せる友人やママ友を見つけておくことが大切です。ときには情報を交換し合ったり、ときには愚痴を聞いてもらったりして、自分の気持ちを吐き出していると、心が折れてしまうことはまずありません。
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ストレッチやヨガなど、妊娠中に無理なくできる運動をして、ストレスを発散させるのもいいですね。体調が良く、天気のいい日には近所をゆっくりと散歩するのもおすすめです。
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そして、忙しい人はけっして無理をせず、適当に家事をサボって、自分の心と体を休めてあげましょう。仕事をもっている人はこの時期だけでも家事代行を頼むなど、無理をしないことが、マタニティブルーを乗り越える何よりのコツです。もし「耐えられそうもない」と思ったときは、地域の保健師さんや家庭支援センター、妊婦検診の際の助産師さんなどに、相談してもいいでしょう。